円錐角膜 最新治療/対処法などに関して
はじめまして。
このブログは、右目/円錐角膜にかかった私が、同じ病気に苦しむ方のためになればと思い、病気発症からの9ヶ月間の行動を振り返りながら記したものです。
特に、円錐角膜になってしまった方やお子様が病気になってしまった親御さんなどは、
“難病”というワードに当惑してしまうと思います。
そんな方が、このブログを読み今後の治療方針を適切に決められるようになれば、と意識して書きました。
私自身は、去年の5月に病気になってからハードコンタクト→オサート→角膜リング/クロスリンキングを経験しました。現在は、2018年2月に受けた角膜リング/クロスリンキング手術のおかげで夜間の光の見え方の異常、単眼性複視などの後遺症は残ったものの、思っていたより視え方はかなり回復し、発症前に近い状態での日常生活に戻れています。
※完璧に治ったわけではなく、手術の後遺症はあるものの、手術前よりかなり改善したため、満足しています。というニュアンスです。完治はしておりません。
私自身、この9ヶ月間はかなり苦しみ、絶望も感じ、当惑していました。なので、同じ病気で苦しんでいる方のお力になれれば幸いと思っています。ブログを読んで何か直接訊きたいことのある方は遠慮なく下記までお問い合わせください。
(円錐角膜の病気自体がどういうものかは把握したうえでブログはお読みください。→wiki)
※このブログで医療機関や治療法に対する批評もしていますが、あくまで個人の感想および意見です。また、最終的な治療判断はご自身の責任の元、必ず行ってください。
さて、前置きはこのくらいにして本編に参りましょう。
=目次=
1:自己紹介、病気発覚から現在までの経緯
2:それぞれの治療方法の説明および参考サイトの紹介
3:実際の病院および治療方法の紹介/批評
4:病気と闘っていくうえでの気持ちの持ち方、情報収集の方法のアドバイス
5:最後に
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【1:自己紹介、病気発覚から現在までの経緯】
まず、私の自己紹介と病気発覚から現在までの簡単な流れですが、
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■年齢:27歳 1990/3月生まれ
■性別:男
■職業:会社員
■病気発覚時期:2017/5月下旬(27歳と2カ月時点)
■発覚した経緯:ここ1~2カ月で急に右目の視力が落ちたと実感し、近所の眼科医に検査に行くも視力検査で0.6以上が出ない。原因不明とのことで紹介された大学病院にて検査をし、円錐角膜と発覚。
■行った治療の種類:まずは対処療法のハードコンタクトレンズにて生活を試みました。しかし、”円錐角膜が進行性である”ということと”このままだと一生ハードコンタクト生活をしなければならない”ということに恐怖を感じ、対処療法ではなく、治療をしようと決断しました。しかし、レ―シック難民などの言葉は知っていたので、外科的な措置は最終手段と考え、まずはオサートを試みました。しかし、全く効果がなかったので、その後すぐに手術を決断し、先日、角膜リング/クロスリンキングの同時手術を行いました。
■手術結果:信号や電灯を暗い所で見ると大きな花火のような光の輪っかが見える。
光るもの(特にLEDライト)は歪んで見える。単眼性複視。などの後遺症はあるものの、
明るい場所での日常生活にはそれほど支障はなく、病気発症前の視力に近い状態まで回復。
後遺症とは一生のお付き合いになりますし、長期の安全性は不明ですが、手術自体には満足しております。
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簡単にまとめるとこういった感じです。病気発覚から現在までで約9カ月です。
ハードコンタクトレンズは初めて着用した日から徐々に慣れていき、3カ月くらい経つと、違和感なく生活できるようになりました。(※個人差があり半年かかる人もいるとのことです。)
オサートは、寝ている間に固い大きなハードコンタクトを付けて、角膜の形を整えるという治療法ですが、(歯の矯正をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれませんね)
私は効果がありませんでした。
・円錐角膜の初期の状態(眼鏡でも見えるレベル)で、
・めんどくさがり屋の性格でなく、
・経済的な余裕もあり、(治療費目安50万~100万)
・東京在住もしくは東京に通うのが苦痛でなくて、
・手術は絶対に嫌だ!と思っている。
上記全ての条件が当てはまる人のみ試してみてもいいかなと思います。笑
それ以外の人は基本的に選択肢から外してください。
角膜リングは片目20分ほどの手術です。眼鏡で視力が出ない人で角膜の厚みがまだ残っている人、暗所瞳孔径が極端に大きくない人は是非前向きに検討してみてください。
※21歳未満だと受けられない可能性もあります。
※執刀医の腕もかなり重要視したほうがいいかと思います。
クロスリンキングも片目20分ほどの手術です。こちらは眼鏡で視力の出るレベルで円錐角膜を発見できた幸運な人は大至急行ったほうがいいかと思います。
また、角膜リング手術を受ける方で35歳未満の方はリング手術と同時に受けることをお勧めします。
※一般的に円錐角膜は若い人ほど進行が早く40歳近くで進行が止まると言われています。
ただし、角膜リングやクロスリンキングで症状が改善しない人や後遺症が強く出てしまい苦しんでいる人もいるという事実もありますのでこのブログを書いています。
そりゃ、角膜リングやクロスリンキングが完璧な手術だったら、大至急それを受けてください。以上。で終了ですよね。笑
そのことも頭の片隅に入れつつ、この先もお付き合い頂ければと思います。
【2:それぞれの治療方法の説明および参考サイトの紹介】
それでは、次に上記にて挙げた円錐角膜のそれぞれの治療の細かい説明および気を付けてほしいポイントを書いていきます。
■ハードコンタクトレンズ
円錐角膜初期の方は普通のハードコンタクトレンズ(直径9mm以下)で対応可能です。中等度の方はサンコンタクトなどの円錐角膜用のハートコンタクト(直径9.4mmくらい)で対応します。重症になると、メニコンローズK/ローズK2などという円錐角膜専用の特殊ハードコンタクト(直径11mm)で対応しなければなりません。値段は順に高くなっていくと思ってください。大体1枚の価格が1万→2万→4万と言った具合です。
ちなみに私はサンコンタクトのマイルドⅱというハードコンタクトを処方されていました。
ハードコンタクトに関して、ここからがかなり重要なポイントですが、
ハードコンタクトはレンズのフィッティング、つまり直径やベースカーブが合っていないと突出部分がすれてかなり痛いですし着け心地も最悪です。このことに残念ながら自分自身ではなかなか気付けません。皆さん、初めてハードコンタクトを着ける人が多いので、多少痛くてもこういうものか、と思いこんで我慢してしまうからです。私もそうでした。なので、病気になって、まずはハードコンタクトで対処しよう、と思う方は、必ずコンタクトのフィッティングに慣れた先生に処方してもらうことが重要になってきます。
※コンタクトのアイシティなどは論外です。必ず専門医に処方してもらってください。
個人的には遠方の方でも、渋谷道玄坂糸井眼科を受診することを心からお勧めします。
私自身、南青山アイクリニックという眼科でローズK2を初期の頃に処方され、こんな痛いモノを毎日つけるなんて、と絶望に陥っていました。その間に色々と調べていたら糸井眼科のことを知り、受診に行くと、ローズK2をつけるほどの重症じゃないしベースカーブも角膜の形状に全く合っていない!!と糸井先生に一喝され、サンコンタクトを処方してもらいました。すると、世界が変わるくらい痛みが激減して、これなら毎日つけられる!と感動したのを今でも鮮明に覚えています。しかし、なんだかんだ一生ハードコンタクト生活はめんどくさがり屋の自分にはきついな、、、と思い後に手術へと思いきるのですが、手術までの数か月をおかげさまで苦痛なく過ごせました。皆さんも専門医に診てもらってください。
ハードコンタクトに関するお勧め参照サイト:渋谷糸井眼科HP
http://www.eyeacademy.net/clinic/clinicinfo/index.html
サンコンタクトHP
http://www.sun-con.com/partner/index.html
■オサート
東京・虎ノ門の三井メディカルクリニックのみで行っている治療法です。
簡単に言うと、オルソケラトロジーは円錐角膜の人には行えませんが、それをオーダーメイドにカスタマイズして、円錐角膜の人でも治療できるようにしたよ!という治療法がオサートです。私の場合は全く効果ありませんでした。
先述した通り、眼鏡で視力の出るレベルの初期の初期の円錐角膜の方はもしかしたら効果があるかもしれませんので興味がある方は。
(※片眼38万、両眼55万くらいです。3か月以内に中断で半額返金されます。レンズを注文してから2カ月後に届きます。レンズはステップアップと言って、角膜の形状に合わせ作り直していくみたいなので、継続する場合ずっとお金がかかります。)
私は届いてから2週間近く試しましたが、全く効果がなかったのと、逆に円錐角膜が悪化してしまうのでは、と心配になり即中断しました。
重複しますが、どうしても手術は怖い、初期の円錐角膜、金銭的な余裕がある、虎ノ門に通える、など全て適した方のみ選択肢として考えてもいいかな、と思うレベルです。
あと、仰向けで寝がえりを打たずに寝ないといけません。。。これがかなりきつい笑
個人的にはお勧めしません。
また、他の眼科医さんにもオサートについて尋ねましたが、皆否定的な意見でした。
オサートに関するお勧め参照サイト:三井メディカルクリニックHP
http://www.ortho-k.co.jp/difference/index.html
TBSラジオ記事
■角膜リング手術
角膜内に半円状のリングを埋め込み、飛び出した角膜の形状を元に戻す手術です。
片眼約20分で済みます。
円錐角膜が進行しすぎた方は角膜が薄くなりすぎてリングを埋め込む余地がないのでこの手術は受けられません。後遺症に関してですが、リングを埋め込むため、暗い所で瞳孔が大きくなるとリングに光が反射して光が特殊な見え方がします。(明るいところでは気にならない程度に光がまぶしく感じます。)この後遺症はよくハログレアなどとwebには書かれていますが、体験者からするとそれとは少し異なります。実際には夜間、信号の光や電灯が薄い花火のように見えます。電気を消した部屋の空気清浄機やエアコンの光なども花火のように見えます。
これには暗所瞳孔径、つまり瞳孔の大きさがかなり影響しています。暗所瞳孔径は平均6mm~8mmです。私は6.7mmほどでしたが、暗所瞳孔径が8mm近くある人はこの症状がかなり強く後遺症が出ると想定されますし、逆に暗所瞳孔径が小さい方はそこまで後遺症の不安なく手術に臨めるでしょう。検討される方は、必ず自身の暗所瞳孔径の大きさを確認してください。自分から申し出ないと教えてくれない病院がほとんどです。ただ、暗所瞳孔径は年齢とともにどんどん小さくなっていくので、加齢と共に後遺症も弱くなっていくと期待できます。
また、角膜リングに円錐角膜の進行抑制はありません。そういう説明をしている眼科のHPもたくさんありますが、実際はほとんどないと考えていいと思います。複数の専門医に聞きましたが、実際はほとんど期待できないとの返事でした。
次に、リングの種類についてです。
角膜に挿入するリングは、アメリカのintacs、intacsSK、ブラジルのkeraring、ヨーロッパのフェラーラリングの全4種類があります。
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・intacs-アメリカFDA承認のリング。角膜の中心から7mmの位置にリングを入れるため、矯正力は一番低い。ただし、瞳孔から離れた位置にリングを挿入するため、ハログレアなどの後遺症が残りにくい。リングの形は1種類で応用があまり効かない。
・intacsSK-上記intacsの改良版。中心から6mmの位置に入れるので、intacsよりは矯正効果は強い。その分、後遺症の可能性も高まる。こちらもリングの形は1種類。
・keraring-ブラジルの会社が円錐角膜用にデザインしているリング。
リングの種類はSI-5、SI-6と中心部から5mmの位置と6mmの位置にいれる2種類がある。更に、その2種類にそれぞれの角度の違うリングが数種類存在する。
SI-5が一番矯正力が強く、後遺症の出やすいリングとなる。
・フェラーラリング-詳しいことは知りません。2015年に慶應病院が治検の募集かけているレベルで、まだまだ日本では浸透していないみたいです。
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後にお勧めする冨田実アイクリニック銀座や名古屋アイクリニックでは現在keraringのみを採用しているようです。これはそれぞれの医師から直接聞きました。
理由はkeraringはいろいろな種類があり、患者の角膜の状態に合わせた最適な選択肢をとれるということ。intacsでは強制力が弱くあまり効果が出ないということ。intacsは価格が高い。などのようです。
ちなみに私はkeraringのSI-5 160°の角度のカーブのモノを右目に1本埋め込みました。
2本埋めるイメージが強いですが、私は外側のみ突出していたので、2本にすると変な形になるとの説明でした。
角膜リング手術は特殊な手術なので、執刀医の腕や角膜にトンネルをあけるフェムトセカンドレーザーの機械の精度が結構関わってくるようです。
実際に執刀予定の先生が今までどれくらいこの手術をした経験があるかなど、
聞いてみたほうがいいかと思います。
角膜リングお勧めサイト:
冨田実アイクリニック銀座HP
https://www.tomita-ginza.com/service/keratoconus/
東京歯科大学市川総合病院HP
http://www.tdc-eye.com/senmon/senmon08.html
keraring 画像検索
■クロスリンキング
ビタミンB2を浸透させた角膜に紫外線をあてて角膜の強度を強める進行防止目的の手術です。視力は改善しません。(海外の論文で改善した人がいるとの報告などもまれに見られましたが。。)こちらも片眼約20分です。
角膜上皮を取り除いて行うエピオフ、取り除かず行うエピオンの2種類のやり方があり、エピオフの方が一般的で効果も確認されているようです。
エピオフは、術後一週間ほど痛みが伴うようですが、私はリング手術と同時にエピオンで行ったので、翌日からあまり痛みも感じませんでした。
ちなみにクロスリンキングは2016年にアメリカの厚生労働省にあたるFDAに認可されました。
個人的にはこの手術が一番怖かった(精神的に)ですし、今でも長期経過が不安です。角膜というのは歳をとるにつれて固くなるので、円錐角膜も若いうちの方が進行します。この手術は要するに角膜を強制的に老化させて固くしてしまい、円錐角膜の進行を止めよう。といったニュアンスが感じられる手術です。(実際には違うかもしれませんが)
なので、イメージ的に、70歳になった時にクロスリンキングを行った角膜の年齢は既に100歳?みたいなことになるのかな、と不安には思っています。。。笑
ただ、円錐角膜は放っておくと30歳代まで進行が続く病気なので、怖いですが、私は早期発見できた方はなるべく受けたほうがいいかと思います。
現在、世界中の眼科医が研究を重ねていて、良好な研究結果が出ています。
クロスリンキングお勧め参考サイト:
遠谷眼科
http://www.entani.com/crosslinking/%E5%86%86%E9%8C%90%E8%A7%92%E8%86%9C
小島医師ブログ
http://kojimaeye.exblog.jp/i11/
※ちなみに、2017年11月にアメリカの会社がクロスリンキングと同様の効果が見込める目薬の開発をしているとの記事が出ていますので、もしかしたら近い将来クロスリンキング効果のある目薬が完成するかもしれませんね。期待しましょう。
Google翻訳を活用ください。
その他、有名な治療法、対処療法としては、
■ピギーバック:ソフトコンタクトレンズをして、その上からハードコンタクトレンズを乗せて視力を出す方法。
■ボストンレンズ:名古屋アイクリニックで受けられる特殊なレンズ。角膜には触れないコンタクトのようなもの??
■フェイキックICL:眼内レンズ。眼鏡で視力が出る人は検討の価値あり。角膜リングをしてからICLを入れるという選択肢もある。
■角膜移植:円錐角膜の最終手段。なるべく避けたい。
など様々な選択肢がございますが、これらに関しては私もさほど知識はありませんので、気になる方はご自身でお調べいただけますと幸いです。
また、ケラフレックスという治療法が10年近く前に当時の円錐角膜の最新治療として出ていましたが、現在はどの眼科も行っていません。おそらく欠点が発覚したのでしょう。医療は日進月歩ですし、もしかしたら、数年後に僕が受けた手術に致命的な欠点が発見され、禁忌になるという可能性も十分ありえます。
そういったリスクも踏まえ、どういった治療法で円錐角膜と付き合っていくのかは、ご自身で判断してください。
【3:実際の病院および治療方法の紹介/批評】
さて、次に、私のこの9ヶ月間の動きを、実際にかかった病院と共に紹介していきます。
≪かかった病院のご紹介~円錐角膜発覚編~≫※時系列順
- 有本眼科(恵比寿):2017年5月
街の眼科さんです。ここの先生の迅速な判断で病気の早期発見につながりました。
感謝しかありません。
- 帝京大学病院(十条):2017年5月
視神経の研究を中心とした大学病院です。
視神経には問題なし。円錐角膜の可能性があるとの判断。慶應病院を勧めていただきました。
感じのいい先生やスタッフの方が多かった印象です。
角膜などの前眼部の研究を中心とした大学病院です。
正式に円錐角膜と診断され、提携病院である南青山アイクリニックを紹介いただきました。
≪かかった病院のご紹介~円錐角膜治療編~≫※時系列順
- 南青山アイクリニック(表参道):2017年6月~8月 評価:×
慶應病院の提携眼科です。個人的には全くお勧めできません。
初期円錐角膜患者(当時、私はまだ初期円錐角膜でした。)には適切でない重度円錐角膜用のハードコンタクト(ローズK2:1枚37,000円)を、間違った(きつすぎる)ベースカーブの度数で処方されました。これは、後に渋谷道玄坂糸井眼科で発覚したことです。
糸井眼科に行かずにこのコンタクトを着け続けていたらと思うとぞっとします。
また、こちらの方のブログでは角膜リング手術をこちらで受けてリングが飛び出るという失敗もしているようです。https://everyoneclear.com/4991
その他、良い印象が全くないので細かいことは省きますが、端的に言うとここの眼科は、手術のスペシャリストでもなければ、コンタクトの処方のスペシャリストでもない。ということでしょう。スタッフの態度も正直あまりよくなく、慶應病院から患者が斡旋されるので患者数には困らないため、中途半端な医療でも経営が成り立つのでしょうか。とても残念な印象しかありません。
- 三井メディカルクリニック(虎ノ門):2018年8月~10月 評価:△
オサート治療を行っている病院です。
正直、胡散臭さ満点でしたが、当時は手術を避けたかったので、藁にもすがる想いでオサートを試みました。
(※先述しましたが、簡単に言うと、オルソケラトロジーは円錐角膜の人には行えませんが、それをカスタマイズして、円錐角膜の人でも治療できるよ!ということを謳っている病院です。)
結論は、私の場合は全く効果ありませんでした。
ただ、眼鏡で視力の出るレベルの初期の円錐角膜の方はもしかしたら効果があるかもしれませんので興味がある方はご自由に。該当する条件は先述した通りです。
※ただしオサート関連本の購入は不要です。2冊買って読みましたが内容は不毛です。
※ちなみに三井先生は眼科医ではなく脳神経外科医の先生です。
※行けば分かると思いますが、宗教っぽい病院の雰囲気と胡散臭さはかなり特殊です。
- 渋谷道玄坂糸井眼科 評価:◎
糸井先生はコンタクト処方の名医です。こちらの病院では手術はしていませんし、糸井先生も手術はお勧めしていないようです。
円錐角膜の方でハードコンタクトでの生活をされている方は遠方でも是非一度来院してみて欲しいです。プロの医療を実感できた医者です。ハードコンタクトを両眼分、処方してもらったのですが、円錐角膜でない左目がどうしても違和感があると何度も訴えかけ、そのたびにベースカーブの変更を求めましたが、先生の絶対的な自信で変更を拒否し続けられました。が、結果は1カ月後には左目も慣れてきてなんとも違和感を感じなくなりました。
右目だけ円錐角膜用のハードをしていた期間があったので、慣れの問題でした。
患者の安易な訴えに動じず、自分の診断に絶対的な自信を持っている先生で、且つしっかりと実力が伴っていて、かっこいいです。とても信頼できます。
ちなみに、他のスタッフさんたちも病院に対する誇りというか、みなさんきびきび働いていらっしゃったのが印象的で病院の雰囲気もとても良かったです。
南青山の傲慢な態度のスタッフたち、三井メディカルの胡散臭い雰囲気の後だったので、余計にそう感じられたのかもしれません。笑
- 名古屋アイクリニック 評価:◎
小島隆司医師が円錐角膜の研究にかなり尽力されている先生です。
クロスリンキングなどの学会発表も行っています。
コチラの病院もかなり雰囲気良く、小島先生はとても丁寧に診察なさってくれます。
スタッフも良い印象でしたし、料金もかなり良心的です。
中部圏にお住まいの方は是非行ってください。
実は、オサートがダメだった後、角膜リング/クロスリンキング手術を受けると決断してから、この病院と冨田実アイクリニック銀座と、どちらで手術を受けようか迷っていたのです。結局、手術に使う機械が最新式であるということと、冨田先生の実績に惹かれ冨田実アイクリニックを選びましたが、小島先生は本当に丁寧に診察してくれましたし、手術の実力もある(色々調べた限り)先生ですので、中部圏の方は是非頼りにしてください!あと、経済的余裕のない方は冨田アイクリニックはきついと思うので、そういった方も。
※角膜リングに使うフェムトセカンドレーザーや、クロスリンキングの機械も日進月歩で新しいバージョンに変わります。病院のHPに載っている機械の名前をググればその機械の年式が出てきますので、みなさんも手術などの際は意識してみてください。
- 冨田実アイクリニック銀座 評価:○
元品川近視クリニックゼネラルマネージャーの冨田先生が2014年に開業された病院です。
この病院の特徴は、待ち時間が長い。待合室が狭い。そして値段がとにかく高い。笑
完全予約制ですが、常に満員で、一度の来院で3時間以上はかかると覚悟してください。
なんと、私は手術自体も予定時刻より3時間半も遅れ午後9時半スタートでした。笑
ただし、上記のネガティブ要素を踏まえても、
診察から手術、アフターケアまで一貫して冨田先生が最新機器を駆使して診てくれるという圧倒的な信頼感には代えられません。
検査機器、手術に使う機器も全て最新のものです。素晴らしい!!
品川近視クリニックはレ―シック難民の問題になっていますが、おそらく執刀医に問題があったのでは、と個人的には思っています。※あとは診察と執刀医が別なので、角膜の厚みなどの伝達がうまくいっていなかったとか??
こちらは開業されてから、分担制ではなく、冨田医師が責任を持って診察、手術、アフターケアをしてくれます。問題が起きれば間違いなく冨田医師の責任なので、無責任な治療はしないと信じて、値段やその他のネガティブ要素には目をつむりここでの手術を決意しました。
手術後も診察も自費で3時間待たされ、5分診察して、5,400円とか、笑っちゃいましたが、目が見える喜びに免じて何も言いません。笑
※待ち時間が長いから、と文句を書きこんでいる人も見受けられますが、一生ものの眼の治療ですので、それくらい眼をつむれよ。と個人的には思ってしまいますね。笑
≪おさらい≫
円錐角膜は様々な対処療法、治療法が選択肢としてあります。それぞれ分野が違います。スペシャリストの治療を受けるべきです。手術するなら執刀医にこだわりましょう。冨田実アイクリニック銀座(冨田医師)や名古屋アイクリニック(小島医師)。
手術を受けず、ハードコンタクトレンズを使用しながら、後遺症のない手術や画期的な治療法を待つなら、道玄坂の糸井先生などコンタクトフィッティングの名医に必ず処方してもらいましょう。
※ ハードコンタクト生活でまったく肩こりとか、他にも苦がないなら私も手術はお勧めしないかもしれません。私の場合は肩こりがやばかったので。。
≪その他、日本各地の円錐角膜に力を入れている病院の一例です。参考までに。≫
大阪:多根記念眼科病院
http://tanemem.com/chiryo/other/ensui/index.html
広島:すぎもと眼科
http://sugimoto-eyeclinic.com/keratoconus/treatment/
福岡:岡眼科
http://www.okaganka.com/kerat.html
【4:病気と闘っていくうえでの気持ちの持ち方、情報収集のやり方のアドバイス】
続いて、どん底の気持ちに陥っていた私なりの気の持ちようや、
実際に行っていた情報収集のやり方について簡単にまとめます。
気持ちの持ちよう:
失明しながら前向きに生きている人だってたくさんいるんだ。円錐角膜程度で泣き言を言うな。もっと辛い症状でも、前向きに生きている人たちに失礼だ。あと、日本に生まれただけでも恵まれているんだ。前を向こう。
と毎日自分に問いかけます。
まさかの精神論。でも本当にこの通りだと思います。
あと、ラジオを楽しむようになりました。目を使わない娯楽ですもんね。
以上。
情報収集:
SNSやwebで円錐角膜、角膜リング、クロスリンキング、ハードコンタクト、最新治療、などの単語でエゴサーチします。Twitter、ブログ、教えてgoo!!、ヤフー知恵袋、5ch、掲示板、様々なところに情報が溢れていますので、それらを全て読みましょう。
と言いたいところですが、これらはあまりよくありません。
私は半年かけて実際にこれらすべて行いました。本当に、ほぼ全ての眼科のサイト、ブログ、SNSを網羅しました。SNSで直接DMを送って質問をしたりもしました。
しかし、今になって思ったのは、書きこんでいる人たちは実際に苦しんでいる人たちが多いということです。コンタクトにせよ、手術にせよ、円錐角膜に苦しまず生活している人たちはあまり書きこみませんので、どうしてもネガティブな意見の比率が高くなっており、結果、自分自身の不安も煽られてしまいます。
(あと、自分ほど調べている人はいないな、とも思いました。)
病院のHPを読み漁るのはいいですが、SNSなどで情報収集しても不要に不安をあおる結果になってしまいがちだと今になって思います。私もこのブログ以外には特に今後、円錐角膜に対してSNSや掲示板にコメントすることはないと思います。
※でも病院のHPを読み漁るのは悪くないと思うので、まずはやってみてください。
対照的に、私が行っていた情報収集で、有益だったと実感できた方法論を述べます。
それは、上記のことを全て英語で行い、SNSではなく論文やニュースを調べる。ということです。
円錐角膜-keratoconus、角膜リング-intacs,keraring、クロスリンキング-cxl,crosslinking
です。
上記のキーワードの他、最新治療(Latest treatment)などの単語を組み合わせてGoogleにぶち込んで最新ニュースや海外の最新の論文などを、翻訳機能を活用しつつ読み漁りましょう。
私は、角膜リングとクロスリンキングを同時に受けたほうがいいか、順番に受けたほうがいいかなども気になったので調べました。
“keratoconus intacs crosslinking simultaneous”
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5775736/
→論文でも同時に行うことに対してポジディブな結果が出ています。結果、不安なく手術に臨めました。
先述した通り、クロスリンキングの効果を持つ眼薬の開発や最新の論文は英語で見つけました。もしかしたら、数年後にはソフトコンタクトレンズでハードと同じような効力をもつレンズの開発が成功したという記事が出ているかもしれませんし、角膜リングに代わる最新の手術の発見のニュースもあるかもしれません。
しかし、そういった情報は日本語ではなかなか見つけることができませんので、英語での検索をお勧めします。
【5:最後に】
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。
何と11,000字。ワード12枚。人生で初めてこんな長文書きました。笑
最終的に、このブログを通して皆さまにお伝えしたいことをおさらいして終わりにしたいと思います。
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■情報収集は英語で論文やニュースを観よう。病院のHPはいいけど、掲示板やSNSはみてもあまりしょうがないですよ。
■手術するにせよ、ハードコンタクト生活にせよ、それぞれの専門家にかかろう。
■角膜リング&クロスリンキングが現在の最新治療ですが、必ず後遺症が残ります。
(※僕の場合、暗い所で強い光はすべて花火状に見える。眼鏡やソフトコンタクトで視力を出すと、手元が見辛くなる。というのが後遺症で、不正乱視が治りきっていないので、単眼性複視のまま。という状態です。ただ、手術前のひどい状態に比べたら、と満足していますハードコンタクトで肩こりもひどかったので。)
それを踏まえたうえで手術なのか、ハードコンタクトなのか、選択をしましょう。
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などなどです。
私も初めての難病で、かなりとまどいましたし、9ヶ月間、とても、とても辛かったです。
完治していませんので、これからも一生後遺症とは付き合っていきますが前を向いて過ごしていきます。
全ての円錐角膜の患者がいい方向に向えること、画期的な医療の進歩を祈っています。
※2023年までに市場拡大で医療の進歩が期待できるとの記事もでています!期待!
http://www.digitaljournal.com/pr/3660693
疑問、質問はこちらまで→ yosuke.sme@gmail.com
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
ぽんた